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  • できもの、こぶがある

考えられる疾患

肩こり

肩こりは、首、首の付け根、肩から背中にかけての筋肉が緊張し、痛みや張りなどの症状が起こる状態を言います。痛みを放ってしまい、症状が重くなると、頭痛や吐き気、目の奥の痛み、痺れなどが起こることもあります。症状の感じ方は人によってさまざまで、原因も人によって異なります。首や背中が緊張する姿勢での長時間の作業、運動不足、ストレス、姿勢が猫背やなで肩であったり体型が原因の場合もあります。近年では、スマホやリモートでのPC作業による肩こりを訴える方も増えており、問題になっていますね。肩こりの原因をしっかり突き止め、症状に合わせた治療を行うことが大切になります。

治療法

筋弛緩薬や湿布薬などの薬物療法、肩こりの主な原因である血行不良を改善するためのマッサージ療法や温熱療法を行います。筋力を強化するための運動やストレッチなど運動療法を行うこともあります。明らかな原因疾患がある場合は、その疾患に対する治療が必要となります。

予防

なるべく同じ姿勢をとり続けないように意識することは大事です。作業の合間に、こまめに首や肩をゆっくり回して筋肉の緊張をほぐしましょう。また、身体や肩を温めて血行を良くしてリラックスすると良いでしょう。眼精疲労から肩こりになることもあるので、目が疲れたなと思ったら、1分ほど目を閉じてみるだけでも目が休まり、肩こり予防にもつながります。適度に運動をしてストレスをためない生活を送りましょう。

肩関節周囲炎(五十肩)

肩関節周囲炎とは

肩関節周囲炎は、肩関節の痛みや可動域制限をきたす疾患で、明らかな原因がなく発症し、主に50歳代に多く見られます。そのため、一般的には「五十肩」と言われています。中年以降に多く見られるため、加齢に伴って、肩関節の靭帯や腱などが老化して動きが悪くなったり、肩関節の組織に炎症が起きることが原因と考えられています。肩関節の関節包や動きを良くする滑液包が癒着するとさらに動きが悪くなり、安静時や就寝時の痛みが出ます。腱板断裂や石灰沈着性腱板炎の症状と似ているため、レントゲン撮影、超音波検査などで正確に診断することが大切です。

症状

肩関節の痛み、肩関節周囲の動きが悪い、髪を整えたり着替えがしにくい、高い位置のものが取りづらい、夜中や就寝時に痛んで眠れないなどの症状が現れます。症状の経過は、病期によって異なります。

治療法

痛みが強く出る急性期には、まずは痛みに対しての治療をしっかり行います。
鎮痛剤の内服や外用剤の使用、関節内注射などが有効です。患部はなるべく安静を保つよう心がけます。痛みに対しての治療をしっかり行わず、自己流でストレッチをしたり、動かし過ぎると悪化してしまうため避けるようにしてください。
急性期を過ぎると、関節可動域を改善するため、理学療法のリハビリテーションを行います。患部を温める温熱療法や、拘縮予防や筋肉強化のための運動療法があります。なるべく早く運動療法を行うことで、多くの方が改善に向かいます。これらの治療を全て行っても、改善が見られない場合、肩関節可動域制限が残る場合などは、手術を検討し、専門医療機関へ紹介させていただきます。

頚椎椎間板ヘルニア

首の骨の間のクッションの働きをしている椎間板の軟骨が正しい位置からずれて飛び出してしまい、周辺の神経根や脊髄を圧迫し、痛みやしびれなどが現れる病気です。2、30代の若い世代でも発症します。加齢や外傷、悪い姿勢やスポーツなどが原因となることが多いです。首を斜め後方へ反らせると、腕など上肢に痛みやしびれが出ます。手足の感覚や力の弱さ、手足の腱反射の異常の有無で診断し、レントゲンなどの画像所見と合わせて診断確定を行います。

症状

椎間板の飛び出る場所と圧迫の程度によって、症状の度合いも異なり、神経根症か脊髄症あるいは両者の症状が出現します。
神経根症では、首や肩、腕の痛みやしびれなどが見られ、神経圧迫の程度が強くなると、感覚に異常を感じたり、筋力低下の症状が出て日常動作に支障が生じたります。脊髄症では、手指にしびれが出現し、箸が持ちづらい、ボタンがかけづらいなどの症状が見られます。進行すると、足がもつれたりの歩行障害や排尿障害が起こることもあります。

治療法

痛みが強い時期は、まずは安静を心がけます。首の動きを制限したり負担を減らすため、頚椎カラー装具を使用することもあります。痛みに対しては、鎮痛消炎剤の内服や外用剤で痛みを和らげる治療を行います。強い痛みの症状が落ち着いたら、頚椎の牽引療法や温熱療法などのリハビリテーションを行います。患者さんの症状に合わせて運動療法を行う場合もあります。これらの方法でも改善が見られない場合は、手術を勧めることもあります。

外傷性頚症候群(むち打ち損傷)

外傷性頸部症候群とは、交通事故などにより頸部(首)がむちのようにしなることで首の痛みなどが現れる疾患です。いわゆる「むち打ち損傷」と言われている疾患です。レントゲンでの骨折や脱臼は認められません。事故の数日後に症状が出ることもありますので、事故当日に何ともなくても、交通事故に遭ってしまったらなるべく早く整形外科を受診してください。

原因と症状

受傷時に首に対する衝撃が原因で、首周辺の筋肉・靭帯・神経が損傷することで生じています。受傷後すぐは、緊張状態で痛みを感じないことがありますが、受傷後数時間または翌日以降、数ヶ月にわたって、首や肩の痛み、頭痛、めまい、手の痺れ、だるさなどが現れ、首が動かしづらい状態になります。追突された方向や衝撃の大きさ、損傷箇所が人によって異なり、それによって神経症状が起きたり、筋の断裂や靭帯損傷などが生じたり、さまざまな症状が出ます。症状によっては、MRI検査が必要な場合もあります。その際は、適切な医療機関への紹介状をお渡しいたします。

治療法

骨折・脱臼があるかどうか、重症度で治療法は異なります。骨折などがない場合は、まずは安静にし、痛みや炎症を抑えることが重要です。頚椎カラーも初期は効果的ですが、長期間つけっぱなしにすると首や肩の筋肉が動かしづらくなり痛みが強くなると言われています。ある程度症状が軽快したら、固まった筋肉や関節を動かしリハビリを行うことが一番の治療となります。

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎とは、脊椎(椎骨と呼ばれる骨が連結してできている)の下のほうにあり、5個の椎体で構成された部分です。そして、背骨の骨と骨のあいだにあるクッションの役割を果たす軟骨を椎間板と言います。その椎間板に何らかの原因でひびが入り、椎間板の内部にある髄核というゼリー状の組織が一部飛び出して、神経を圧迫するのが椎間板ヘルニアです。腰椎椎間板ヘルニアは若い世代に多いイメージがありますが、高齢者でも生じることがあり、中高齢者に多い疾患である腰部脊柱管狭窄症に合併することもあります。もともと下肢のしびれがあって、ある時期から突然痛みに変わった、ということであれば、狭窄症にヘルニアを合併している可能性があります。

症状と原因

初期症状としては、腰痛が挙げられます。重いものを持ち上げたとき、またその翌日に発症するケースがよく見られます。進行すると、お尻から脚にかけて痛みが拡大し、下肢に痺れを伴うこともあります。神経の圧迫が強くなると、筋力低下や知覚障害、排尿障害をきたすこともあります。背中を伸ばしているときや、寝ているときは痛みが楽になります。反対に、背中を丸めたり、前かがみになったりすると神経が圧迫されて痛みやしびれが強くなるのが特徴です。原因としては、加齢、悪い姿勢での動作や作業、喫煙などでヘルニアが起こりやすくなることが知られています。

治療

痛みやしびれなどの症状が軽い場合には、安静を心がけ、内服治療、ブロック注射、コルセットなどによる装具療法、牽引などを行い経過観察します。歩行障害や排尿障害、痛みが強い場合は、手術を検討します。

ぎっくり腰

ぎっくり腰とは、通称名で正式な名称は「急性腰痛症」という病名になります。症状としては、重いものを持ち上げるなどした際に、いきなり“グキッ”という衝撃とともに強烈な痛みに襲われます。その衝撃が突然であること、その驚きと痛みで歩けなくなってしまいます。一般的には1週間から2週間前後で自然に回復していきます。痛みの続く場合や下肢に痛みが続く場合は、椎間板ヘルニアなどの他の疾患が隠れていることがあるので要注意です。

原因

根本的な原因は、未だ解明されていませんが、原因として考えられている主なものとしては、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間関節症、仙腸関節由来腰痛、筋筋膜性腰痛などがあります。重いものを持ち上げた時、床のものを拾ったり、持ち上げたりしたときなど動作がきっかけになることもあります。中には「くしゃみをした時」など、突拍子もないことや、何でもないような時に起こることがあるため注意が必要です。

治療法

ぎっくり腰は、通常1~2週間、早ければ数日で自然に治ります。まずは、むやみに動かず、楽な姿勢(仰向けでも、横向きでも、膝を90度に曲げた姿勢が楽な場合が多いです)をとって深呼吸を繰り返してください。深呼吸することにより、筋肉を緩めたり、自律神経を落ち着かせる効果がありますので、痛みが楽になります。少し楽になったら、深呼吸を繰り返しながら、ゆっくりと体を起こしてください。痛みが強く現れている場合には、痛み止めの薬、湿布を使用して症状を和らげます。また可能であれば、軽めのストレッチを行いましょう。

足底筋膜炎

足底筋膜炎とは、マラソンやハイキング、長時間の立ち仕事によって土踏まずに負担がかかることで、足裏のかかとから足指の付け根をつなぐ線維(足底腱膜)が炎症を起こして、筋膜が繰り返し断裂し、主にかかと中央に痛みが生じる疾患です。足底腱膜は、アーチ状になっている足の土踏まずを支える重要な役割があり、足への衝撃を和らげるクッションの働きも担っています。足底筋膜は、走る・歩くという動作に深く関わっています。ふくらはぎの筋肉やアキレス腱の柔軟性が低下、足を蹴り出す際のかかとを持ち上げたりする力(爪先立ちの力と安定性)の低下、着地時の足の踏み込み動作がうまくできなくて足首が十分に曲がらないなど、様々な理由により足底筋膜にかかる負担が大きくなってしまうことで足底筋膜炎となると言われています。

原因

主な原因は、スポーツによって足底筋膜に負荷がかかることです。走る、ジャンプをする、ストップ&スタートの動作が多いスポーツは特にリスクが高くなります。スポーツ以外では、長時間の歩行や立ち仕事、肥満、加齢による足の筋力・柔軟性の低下、高いヒールなどによって足のアーチの高さが崩れている人、ふくらはぎやアキレス腱が硬い人も、足底筋膜炎の原因になることがあります。

治療法

まずは消炎鎮痛剤、湿布などによって炎症を抑えます。痛みが強い場合には、ステロイド注射を行うこともあります。足の裏への負担を軽減するため、足底筋膜のアーチを維持しやすいインソール、パッドを使用します。また、筋力強化、身体の動かし方の改善などを目的としたリハビリテーションを行います。これらの保存療法で十分な効果が得られない場合には、足底腱膜の一部を切除する「足底腱膜切離術」などの手術が行われることもあります。骨棘(こつきょく)が生じている場合には、その骨棘を切除する「骨棘切除術」も検討されます。

変形性膝関節症

変形性膝関節症とは、主に加齢を原因として膝関節の軟骨に徐々に摩耗が生じ、最終的には膝関節の変形を引き起こす疾患です。大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)が接している「膝関節」に痛みなどの症状が現れます。具体的には、クッションの役割を果たしている軟骨がすり減って炎症を引き起こし痛みが生じます。炎症によって関節液の分泌量が増え、いわゆる「水がたまる」という状態になるのも特徴のひとつです。また、中年以降の男女に症状が現れる傾向にあり、特に筋肉量が少なく、閉経後の女性が変形性膝関節症になりやすいとされています。

症状と原因

変形性膝関節症の初期症状は、まず、膝が痛いという症状が多くみられます。歩き始めに痛い、階段の上り下りで痛みを感じるなどの症状がでて、その痛みのせいで運動量が減少します。正座ができない、しゃがめない、立ち仕事ができないなどの初期症状を自覚される方もいらっしゃいます。放置すると、膝に水がたまって、膝部分が熱を持つようになることもあります。そうなると膝を曲げようとすると膝に張りや、突っ張りなどの違和感や痛みを覚えるようになります。最終的に歩行が困難になります。原因としては、膝関節部の軟骨の老化によることが多く、過度な運動や、肥満、遺伝的素因も関与しています。加齢によるものでは、関節軟骨が年齢とともに弾力性を失い、すり減り、関節が変形します。また、変形性膝関節症は骨折、靱帯や半月板損傷などの外傷、化膿性関節炎などの感染の後遺症として発症することもあります。

治療法

変形性膝関節症の治療は、まず痛み止めの薬や湿布などの外用薬、温熱療法や電気療法などの物理療法、筋力訓練を中心としたリハビリテーション、膝関節内にヒアルロン酸を中心とした関節内注射を行います。これらの保存的治療を行っても症状がよくならない場合には、手術が考慮されます。手術法としては、関節鏡手術、高位脛骨骨切り術、人口膝関節置換術などがあり、症状の程度や患者様の生活様式などに応じて主治医とよく相談することが大切です。

半月板損傷

半月板は膝関節の大腿骨と脛骨の間にある繊維軟骨です。膝関節の内側と外側に1つずつ存在し、この半月板になんらかの要因で亀裂が入ったり、ひどい場合には断裂した状態を半月板損傷といいます。半月板はレントゲンでは映らない組織ですので、損傷しているかどうかを確認するにはMRI検査が必要になります。若年者から高齢者まで発症し、慢性化すると変形性膝関節症を引き起こす可能性もあるため、適切な診断と治療が重要です。

原因と症状

半月板損傷の原因で最も多いのは激しいスポーツです。半月板損傷は、体重が加わった状態で膝をひねったり、衝撃が加わったりすることで起こり、前十字靭帯損傷に合併することもよくあります。半月板損傷はスポーツ外傷でよくみられますが、半月板は加齢によって傷つきやすくなることから、高齢者ではささいなケガや日常生活動作、普通に立ち上がろうとするくらいの動作でも半月板損傷につながることもあるのです。半月板が損傷すると痛みが生じ、運動時痛や膝を曲げ伸ばしした際の引っかかり感といった症状が出現します。ひどい場合には膝に水(関節液)がたまったり、急に膝が動かなくなる“ロッキング”という状態になり、激痛のため歩けなくなることもあります。

治療

半月板損傷の治療法は「保存療法」と「手術療法」にわけられ、損傷の部位や程度、靭帯損傷の有無、不安定性の有無などによって総合的に判断されます。保存療法では、安静、抗炎症薬などの薬物療法、リハビリテーションなどを行います。保存療法を行っても痛みや引っかかり感、ロッキングなどの症状が続く場合には手術を行います。手術療法は、断裂部位の幅が1センチ以上と大きい場合や自然治癒が期待できない場合は、手術療法が検討されます。手術法には、損傷した部分を切り取る切除術と、損傷した部分を縫い合わせる縫合術の2種類があります。通常は関節鏡を使った鏡視下手術を行います。

テニス肘

テニス肘とは、テニスプレーヤーの3~5割の人が経験したことがあるといわれ、正式には上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)という肘の病気です。手首に負担がかかる動作を行った際、肘の外側から伸筋腱に沿って(肘から手首の背側部分)痛みが起こる症状のこといいます。スポーツ以外の仕事や日常の動作が原因で発症する場合も、少なくありません。重いものを持ったり、タオルを絞るなどの動作でも痛みがでます。症状が進行すると、コップが持つことでさえ強い痛みを伴うことがあり、日常生活にも大きな支障をきたします。

原因

テニスをはじめとする腕を酷使するスポーツで、特にテニスプレーヤーに発症が多いのは、「ラケットを振る」という同じ動作を何度も繰り返し行うことで、ストレスを受け続けた腱の付け根の筋肉が炎症を起こしてしまうためです。特にバックハンドストローク時に強い痛みを感じます。重い荷物を運ぶ運送業の方や、料理人、大工などの手首を良く使う仕事が原因で発症するケースもあります。「重いものを引っ張り上げる」「重い鍋を振る」など、日常的に腕に負担のかかる動作を繰り返し行うことで、肘に慢性的な疲労がたまり、腱の炎症が起こります。テニス肘は、30~50代以降に多く発症します。これは、年齢が上がるにつれ、少しずつ腕の筋力が低下することや、肘の腱の強度も落ちてくることが原因と考えられており、特別なスポーツや職業などのはっきりした原因がなく、徐々に痛みが現れてくる場合もあります。

治療

テニス肘の治療は、薬や理学療法で痛みを抑える治療が基本です。症状が軽い場合は、腕を安静にし、非ステロイド性消炎鎮痛剤という痛み止めの飲み薬や湿布をすることで症状が改善します。安静を心がけ、症状が落ち着くまでは、テニスやそのほかの発症のきっかけとなったスポーツは一時お休みしましょう。発症後6週間程度で、物が持てないほどの強い痛みがあるような場合にはステロイドの注射による治療が効果的です。慢性化したテニス肘の場合は、温熱療法やレーザー治療、ストレッチなどの理学療法を行います。薬物療法や理学療法では改善が見られない場合には手術を行うケースもごくまれにあります。

ばね指

ばね指とは、指の腱鞘炎のことです。筋肉と骨を結びつけている腱が通るトンネル部分、腱鞘で炎症が起き、手のひら側の指の付け根に痛みが生じます。初期のうちは軽い痛みや違和感だけで安静にしていれば回復しますが、症状が進行し次第に強い痛みやばね現象が現れるようになります。重症になると指が全く動かなくなることもあります。曲がった指を戻そうとして、無理に強い力をかけると、腱の引っかかりが外れて腱鞘を通過する瞬間、カクンと跳ねるように指が伸びます。この動きが「ばね現象」です。

原因

主な原因は、家事などによる指の使い過ぎです。更年期の女性や妊娠・出産などでホルモンバランスが乱れる時期の女性、糖尿病などの持病を抱えている人、スポーツや指をよく使う仕事の人に多くみられます。また、リウマチ、透析患者にもよく発症し、親指、中指に多く、環指、小指、示指にも症状が現れます。

治療

保存療法の初期の治療として、手をできるだけ使わないで安静にしてもらい、内服薬や外用薬を使いながら、症状が回復するのを待ちます。痛みの強い方には、ステロイド注射で直接的に腱鞘内の炎症を抑える方法が効果的です。しかし、短期間にステロイド注射を頻回に行うと腱が弱くなって切れてしまうことがあるので、別の病院で注射を受けたことがある方は、いつ、どの指に、何回くらい注射をしたかメモしておきましょう。保存療法で症状が改善しない場合に手術を検討します。

手根管症候群

手根管症候群とは、手首から手のひらの真中には正中神経という神経が走っており、この正中神経が手首の手根管という狭い管の中で圧迫されることで、しびれや痛みが生じる病気です。手根管は手首の中央部にあり、骨と靭帯に囲まれたトンネル状の空間です。手根管の中は正中神経のほかにも指を曲げる9本の腱が通っています。手根管症候群は50歳以上で、特に女性に多く発生します。特別な原因がないこともありますが、閉経や糖尿病、関節リウマチ、血液透析、甲状腺機能低下症、手をよく使う重労働との関連が考えられます。

原因と症状

手根管症候群の原因は、手根管の中を通る正中神経が圧迫されることで発症します。中年の女性に多く発症し、更年期におこる女性ホルモンの分泌が低下すると腱や関節に炎症がおこり、滑膜という関節や腱の周りにある膜が分厚くなります。限られた空間である手根管のなかで、滑膜が増えると正中神経が圧迫され、症状がでるのです。これ以外にも、妊娠、骨折、重労働、透析などが原因となります。初期では手の平の親指と人差し指、中指、薬指半分のしびれ感が出現します。人によりしびれの出現する部位は微妙に異なりますが、その後、徐々に進行し夜間や明け方に強いしびれや痛みを生じます。進行期になると親指の付け根の筋肉がやせてきます。これにより縫い物やボタンかけなどの細かい動作がしづらくなり、親指と人差し指で作るOKサインが困難になります。

治療

症状や進行程度によって異なりますが、まずは患部の安静が大切です。ビタミン剤の服用や消炎鎮痛剤の内服、手関節の安静を保つ装具の装着も一般的に勧められています。また、痛みやしびれ感が強い場合は、ステロイドの手根管内の注射も行います。しかし、こうした治療で効果があまり得られない場合や母指球筋がやせて衰えてしまった場合は、手術を検討します。手術では、小切開を行い、正中神経の圧迫を取り除きます。

腱鞘炎

腱鞘炎は手の使い過ぎにより指や手首の関節に痛みが生じる疾患です。手の腱のうち、指を曲げる方向に働くのが屈筋腱、伸ばす方向に働くのが伸筋腱です。腱は腱鞘というトンネルの中を滑走します。手を使い過ぎると、腱と腱鞘の間で摩擦が起こり腫れます。安静にして手を使わなければ腫れはひきますが、使い続けると腫れがひかず、痛みを伴います。また、腱がひっかかって、縮んだばねのように指が開かなくなる現象が起きます。そのため「ばね指」とも呼ばれます。

原因

腱鞘炎と聞くと手指の使い過ぎとイメージする方が多いとは思いますが、実は使い過ぎだけが原因ではありません。使い過ぎ以外にも、ホルモンバランスの乱れが関係していると言われています。 産前・産後・更年期の女性で手指や肘の痛みを訴える方は非常に多いです。また、育児など手首、手指に負担のかかる動作が多いのも要因の一つとして考えられます。

治療

基本的には使い過ぎによる炎症が原因なので、安静にすることが大切です。その上で投薬、注射、理学療法などの保存療法を行います。改善が見られない、再発を繰り返す場合は手術を行うこともあります。腱鞘炎に悩まされている多くの方は患部の安静が難しい場合が多いと思います。仕事、家事、育児、趣味などでどうしても使わざるを得ないことも少なくないと思います。ただし、患部を使い続けてしまうと炎症が慢性化してしまう恐れがあります。そのようなときは、手指だけでなく、腕や肩、体幹まで関係している場合があり、身体の使い方を見直してみるのもいいでしょう。

ガングリオン

関節の周辺や腱鞘のある場所に米粒大からピンポン玉大の中にゼリー状の物質の詰まった腫瘤です。典型的なものは手の甲側に生じます。その他のガングリオンのできやすい場所としては、掌側(手のひら側)では手くびの親指の付け根の辺りやばね指の生じる指の付け根の辺りなどがあります。足くびや肘、膝などにもできることがあります。通常は無症状なことが多いのですが、時々、神経のそばにできると神経を圧迫して、しびれや痛み、運動麻痺などを起こします。手を使いすぎると腫瘤は大きくなることがあります。

原因

ガングリオンができる原因ははっきりとはわかっていません。メカニズムとしては関節包、または腱鞘と繋がっていて、滑液が袋の内部に詰まって、だんだんと濃縮され、ゼリー状になったものと考えられています。一般的にはガングリオンは関節包や腱鞘と繋がっているため、手指のつけ根の腱鞘や関節の近辺にできやすくなっています。女性に多いですが、手をよく使うこととの関連性は見られません。

治療

腫瘤のみで無症状なら、放置しても心配はありません。ただし、診断をしてもらうためにも整形外科を受診しましょう。大きくなるもの、痛みが強いもの、神経が圧迫されて神経症状があるもの(痛みや運動障害など)は治療が必要になります。保存的療法としては、ガングリオンに注射針を刺して注射器で吸引し内容物を排出します。何回か吸引排出する治療を行ううちに治ることもあります。ガングリオンに力を加えて押し潰す治療法もあります。それでも繰り返し内容物が溜まるようなら、手術を行います。手術をしても再発する可能性もあります。

骨粗しょう症

骨粗しょう症とは、体内のカルシウムが不足して骨がスカスカになり、もろく折れやすくなる病気です。閉経後、とくに高齢の女性に多くおこります。 また、日頃の食生活・生活習慣も少なからず関係しています。骨粗しょう症により骨がもろくなると、つまずいて手や肘をついた、くしゃみをしたなどのわずかな衝撃で骨折してしまうことがあります。骨粗しょう症は痛みなどの自覚症状がないことが多く、定期的に骨密度検査を受けるなど、日頃から細やかなチェックが必要です。

症状

骨粗しょう症になっても、痛みはないのが普通です。しかし、転ぶなどのちょっとしたはずみで骨折しやすくなります。骨折がおきやすい部位は、背骨(脊椎の圧迫骨折)、手首の骨(橈骨遠位端骨折)、太ももの付け根の骨(大腿骨頚部骨折)などです。骨折が生じると、その部分が痛くなり動けなくなります。また、背中や腰が痛くなった後に、丸くなったり身長が縮んだりします。

原因

からだの中の骨は生きています。同じように見えても、新たに作られること(骨形成)と溶かして壊されること(骨吸収)を繰り返しています。骨粗しょう症は、このバランスが崩れることでおこり、骨がスカスカになってきます。また加齢に伴って骨の量は減少します。骨量(骨密度)は20歳前後でピークに達し、女性では50歳代で急な低下がみられます。若い人でも極端なダイエットや運動不足、ステロイド剤の服用などの影響で発症することもあります。長年の生活習慣、喫煙、アルコール・カフェインの多飲、日照不足などが原因となることから、生活習慣病との関連も重要と考えられています。

予防と治療

骨粗しょう症は予防が大切な病気です。
予防法としては「カルシウムを十分にとる」「ビタミンD、ビタミンK、リン、マグネシウムを積極的にとる」「適量のタンパク質をとる」「禁煙し、アルコールは控えめにする」「運動、日光浴をする」です。治療法は、内服薬や注射などによる治療を行います。骨粗しょう症治療は根気よく続けなければなりません。薬物治療は、1年、2年~といった長期間の治療で効果があらわれます。痛みが消えた、なかなか骨密度が上がらないからと、自己判断で薬を中断しないようにしましょう。薬が飲みづらかったり、服薬が難しい場合は医師や薬剤師に相談してください。

関節リウマチ

関節リウマチは、免疫の異常により関節に炎症が起こり、関節の痛みや腫れが生じる病気です。「朝、手がこわばって、動かない」「関節が腫れて、痛いし、だるい」そのつらさを、他人にはなかなかわかってもらえない関節リウマチ。進行すると、関節の変形や機能障害を来たします。原因は未だ不明ですが、遺伝的要因や、喫煙、歯周病などの環境要因の関与が指摘されています。女性は男性のおよそ4倍多く、40~60歳代での発症が多いですが、最近ではさらに高齢で発症する方も増えています。昔から「一生、痛みと付き合っていかなければ」という印象でしたが、関節リウマチ治療は大きく進歩し新しい薬も次々と開発されています。関節リウマチは、早め早めに治療することが大切です。

症状

主な症状は、関節の痛み、腫れ、朝のこわばりなどです。手足の指、手首に症状を認めることが多いですが、肘、肩、膝、足首などにもみられます。症状は左右対称に複数の関節に出ることが多いですが、片側のみや、少数の関節にしか出ないこともあります。手指の第一関節は稀で、その場合は変形性関節症などを疑います。また、全身倦怠感や微熱、食欲低下、貧血、リンパの腫れなどの全身症状や、皮膚や眼など、関節以外の症状が出ることもあります。眼や口腔内の乾燥を来たすシェーグレン症候群を合併することがあります。

治療法

症状や進行具合に合わせて、薬物療法、手術療法、リハビリテーションなどが行われます。「薬物療法」は、薬を用いて関節の腫れや痛みを抑え、関節破壊の進行を抑制することです。「手術療法」は、増殖した関節の滑膜を取り除く滑膜切除術、破壊された関節を人工関節に置き換える機能再建術などがあります。「リハビリテーション」は、関節の動く範囲を広げ、血液の流れをよくして痛みや筋肉のこわばりをとるための運動療法、患部を温めて痛みやこわばりを和らげる温熱療法などがあります。

骨折・捻挫

骨折とは読んで字のごとく、骨が折れた状態をいい、いくつかの種類に分けられます。「複雑骨折」と「単純骨折」があります。「複雑骨折」は筋肉や皮膚が破れて、その傷口から骨が出ている状態で、「単純骨折」は皮膚が破れていない状態です。また、ひびが入った状態も骨折といいます。捻挫とは、スポーツ活動中の激しいぶつかり合いや走っている最中の急な方向転換、交通事故や転倒などの何らかの外力により、靱帯や関節を包んでいる膜状の組織である、関節包の損傷が起きている状態を指します。損傷の多くは、靭帯のゆるみや一部の断裂であり、X線(レントゲン)検査でうつる関節の骨折や脱臼は含まれません。捻挫は、足関節や手関節、肩関節や膝関節など、全身のあらゆる関節部位で起こります。

治療法

骨折の治療は、保存療法、手術療法と2通りあります。骨の転位(ズレ)がなく、比較的軽い骨折の場合は保存療法となります。骨の転位があり、年齢も高く骨癒合しずらい骨折の場合は手術療法になります。捻挫の治療は、まず応急処置の基本に「PRICES」処置というものがあります。RICEとは、Rest:安静、Ice:冷却、Compression:圧迫、Elevation:挙上の四つの処置の頭文字を並べたものです。軽症の場合はRICE療法後テーピングやサポーターで痛みが和らぐのを待ちます。重症の場合は、シーネやギプスなど用いて治療をしたり、靭帯を切っている時などは手術療法を行います。