クーリーフ疼痛管理ラジオ波システム
手術せずに膝の痛みを取る治療法「クーリーフ(Coolief)」
当院では、変形性膝関節症の新しい治療法、「クーリーフ(Coolief)」を導入しています。
クーリーフは、膝の痛みを伝える神経に高周波電流を流し、神経を部分的に焼灼することで痛みを改善する治療法です。変形性膝関節症の治療選択肢を増やし、お一人お一人に合った治療を受けていただきたい思いで導入しました。
このような方が治療の対象となります
  • 変形性膝関節症の痛みでお悩みの方
  • 変形性膝関節症と診断され、保存治療(お薬や注射)では痛みが改善しない方
  • 手術を勧められているが、持病や仕事・家庭の事情から手術を受けられない方
  • 手術のために長期間休むことが難しい方

変形性膝関節症とクーリーフ治療

変形性膝関節症を患う方は予備軍を含めると日本国内では約2,530万人と言われ、その中でも痛みを抱えている方は約800万人と言われています。しかし、変形性膝関節症の主要な外科的治療法である人工膝関節置換術を受けられている方は年間約10万人で、痛みを抱える方全てが手術をしているわけではありません。
症状が軽症の方は保存療法といっていわゆる「切らない治療」が選ばれます。これは投薬やヒアルロン酸注射、リハビリテーション治療などが該当します。症状が悪化するに伴い、いよいよ手術という「切る治療」の選択肢が現実的になります。しかし手術はハードルが高く(身体的・精神的負担)、躊躇してしまう方も多くいらっしゃいます。
そこで手術の前に新しい治療法として提案できるのがクーリーフ治療です。
変形性膝関節症とクーリーフ

クーリーフ治療の特徴

図に示す神経をクーリーフシステムで焼灼する日帰り治療です。
クーリーフ治療

クーリーフ治療はどのようなことをするの?

クーリーフは「痛み」を伝える神経をターゲットとし、再生可能なレベルで神経にダメージを与え、痛みの伝わり方を変える治療法です。治療は膝関節の神経をエコーで特定し、痛みを伝える神経に高周波を出す針を刺して高周波による熱で焼くという流れで行われます。
運動神経(運動を司る神経)は神経特定の段階で避けることができ、知覚神経(痛みを伝える神経)のみにアプローチすることが可能です。痛みは生活の質を下げる主要因子です。痛みが軽減されることで日常生活活動が積極的になり、リハビリに前向きに取り組むことが期待できます。
クーリーフ治療

治療の流れ

受診/診断
診察や画像検査などで診断を行い、治療の適応があるかを判断します。
治療前のテスト
超音波エコーで神経を探して、局所麻酔薬を使用してテストブロックを行います。
除痛効果があればクーリーフ治療の適応です。
治療当日
  • 超音波エコーで神経を探して、専用の針で神経を焼灼します。
  • 所要時間は片膝30分、両膝60分程度です。
  • 治療後は体調に問題なければ帰宅可能です。
フォローアップ受診
処置翌日、2週間後、4週間後、2ヶ月後、3ヶ月後と受診していただきます。

クーリーフ治療の効果

除痛の程度

痛みが完全に消えるわけではありません。
治療後6ヶ月後時点で、治療前よりも痛みが50%以上減った患者さんの割合は74.1%との統計があります。

除痛の期間

除痛の得られる期間はおおよそ2年間程度と言われています。
治療の適応があるかについては、まず一度ご受診ください。